20210313 / 森
土曜日を、思い出した。そうだった、日曜日ほどの焦燥感のない休みの日とは、収穫がない無為な日になることが、昔から多かったのだ。
朝、起きて。昼、『蒼氓』を読み終わった。いい本だった。石川や、太宰らの時代の文学を思った。素晴らしい時代だったのでは。
夕、寝た。夜、起き、深海やエレベーター、廃墟や心霊の動画を観る。無駄をした。
『ソローニュの森』を読み始める。気になっていた、「シリーズ ケアをひらく」からの1冊。
"本シリーズでは、「科学性」「専門性」「主体性」といったことばだけでは語りきれない地点から、≪ケア≫の世界を探ります。"
素敵なコンセプトだと思う。私は本当に今、記号的な世の中に倦んでいて、自分にも倦んでいて、ことばを与えられない苦しみや哀しみのなかでも、懸命に生きる人の姿を見れば少しは救われるかと考えている。から、こうした本を手に取るのかも知れない。狡いかなと思う。
頭が痛くなってきた、寝る。
おわり。